5-ALA (5-Amino Levulinic Acid / 5-アミノレブリン酸) とは、天然で合成されるアミノ酸の一種。ヒトや動物、植物の細胞のなかで作り出される物質で、その起源は36億年前とも言われている。5-ALAは、生命の細胞内にあるミトコンドリアの機能を向上させるのに重要な役割を果たしている。※ミトコンドリアは、体内のエネルギーを生み出すための働きをもつ、細胞のなかにある小器官のこと。
長崎大学の研究チームがウィルス感染抑制効果を発表
国立長崎大学の研究チームとネオファーマジャパン株式会社の共同研究により、5-ALA (5-アミノレブリン酸)は、COVID-19 (新型コロナウィルス) の感染を培養細胞において、強い感染抑制効果があることを発見し、2021年2月に正式に国際学術誌に発表された。長崎大学病院ではすでに臨床試験が開始され、抗ウィルス薬の研究や、その実用化を目指している。再感染拡大が懸念されるなか、日本の大学・研究機関の活動成果や抗ウィルス薬が実用化されることを切に願うばかりだ。
参照:www.neopharmajp.co.jp
www.sciencedirect.com
5-ALAはどんな食品に含まれているのか
食品名 | ALA量 (mg) | 食品名 | ALA量 (mg) |
日本酒 | 0.070〜0.353 | バナナ | 0.032 |
ワイン | 0.110〜0.173 | 納豆 | 0.025 |
黒酢 | 0.150 | 醤油 | 0.022 |
たこ | 0.078 | ソース | 0.021 |
いか | 0.038 | ピーマン | 0.018 |
ほうれん草 | 0.014 | しいたけ | 0.005〜0.045 |
普段から食べている物、飲み物のなかにもALA量が多く含まれた食品がある。ただ、予防効果となると食品からとる場合は、相当量が必要になるので、高い予防効果は期待できないけれど、毎日の食生活にプラスすることでカラダの免疫力の改善にはなる。食品のなかに含まれるALA量を意識して食品を選びたい。
食品以外に5-ALAが成分として活用されているもの
5-ALAは水分を補う保湿成分として、または代謝機能の改善など、ミトコンドリアのエネルギー生成を助ける重要な役割を果たす安全性の高いアミノ酸と言われている。成分として利用されているものには、健康食品、化粧品、サプリメントなどがあり、ほかにもがん細胞の検出と治療法についても、従来の治療とは異なる技術で現在も研究が進められている。
今回発表された、長崎大学からの明るいニュースから、5-ALA (5-アミノレブリン酸)について少しだけ知ることができた。COVID-19 (新型コロナウィルス) の感染予防として、また代謝機能の改善や保湿成分としての役割も持っている万能な成分なので、まずはALA量が多く含まれている日本酒や、お酒のあてには、たこやイカを普段の食事のなかで味わいたい。
参照:www.nagasaki-u.ac.jp